研究者・学生の方へ

研究協力者募集の依頼について

 昨今、成人発達障害への関心の高まりにより、当会に(卒論・修論を含む)研究協力者(以下、「協力者」)募集の依頼をいただくことが増えてきております。
 成人発達障害者に関する研究は、中高年当事者の利益にもつながることでもあり、「みどる」としても可能な限り協力したいと考えております。
 研究協力のご依頼について、まず下記内容をご一読いただき、ご要望ご質問などありましたら、遠慮なく「お問い合わせ」からお知らせいただければと存じます。

会として協力できること

研究テーマへの協力

必要な協力者へのアクセス
  • 量的研究に必要な母数の確保可能性の検討
  • 質的研究の協力者の検討
  • 他団体やスタッフ人脈を含む協力者の検討
  • 「協力度」「(集める)難易度」「(回答の)正確度」の見積
当事者目線での検討
  • 特性や心理面に由来するリサーチ時の注意
  • リサーチの当事者目線による有用性の検討
  • 参加者やスタッフが実験・面接・質問紙の対象になるテーマ選定への協力

協力者の募集

  • 茶話会会場での募集
    • 協力者募集のパンフレットの会場配布
    • 同時に会場で参加者への協力依頼
  • オンラインの質問紙(質問フォーム)への協力
    • メールマガジン(登録者約300名:2020年7月1日現在)経由での回答依頼

その他

 上記2点の他にも、具体的なご提案やご要望などがありましたら、遠慮なく「お問い合わせ」からご連絡ください。
(例:会場で20問5分程度の質問紙への回答をお願いしたい)

学生の方へ

はじめに

 既に研究テーマを指導教官の方と決定済みで、卒業・修了論文に向けて質問紙などの協力依頼をいただくケースが多いのですが、必ずしも当会の参加者層がご希望の実験・面接・質問紙の対象として適合せず、データ収集で行き詰るケースが珍しくありません(ご希望の対象者がいる他団体をご紹介出来るとは限りません)。
 また、障害というデリケートな問題でもあるため、対象を少しでも絞り込むと、条件を満たす協力者を探すことが一段と難しくなります。
 一例ですが、当会は「40歳以上の発達障害を自認する人たち」を対象に約300名の方からメールマガジン登録(2020年7月1日現在)をいただいておりますが、対象を「現役会社員でASDの診断を受けている人(の困難)」「ADHDの診断を受けている育児経験のある女性(の困難)」とするだけで、一気に量的研究としての検出力を持つ母数を確保することが難しくなります。
 卒業・修了に向けてスムーズなデータ収集を優先される場合は、当方都合ではありますが、量的研究であれば母集団を「40歳以上の発達障害を自認する人たち」で成立するリサーチクエスチョンを立てて質問紙を構成する、どうしても特定の属性に注目するなら協力者が2~3名でも研究が成立するナラティブベースの質的研究による研究デザインを指導教官と検討されることもご検討ください。
 なおスタッフの状況次第ではありますが、研究テーマの選定段階で相談いただければ、研究上の問題意識や指導教官の専門も考慮した上で、スムーズなデーター収集や当事者目線での注意点や有用性を踏まえたテーマ設定への協力が可能だと思いますので、ぜひともテーマ選定時点からの相談を検討ください。

研究者の方へ

 過去の発達障害に関する研究の大半は、療育・医学・福祉の観点による幼児期から学齢期に関するものであり、成人当事者を対象にした研究は、研究領域としても、まだまだ黎明期といって差し支えないと思われます。
 当会は、成人期診断者と並んで、未診断で医療や福祉領域から漏れてしまう「グレーゾーン」といわれる方の参加も多く、既存の医学・臨床心理学視点の他に、新領域の開拓を検討されている研究者の方にも、ご協力可能なケースが多々あるのではないかと考えております。
 学生の方々へのご協力同様、参加者への面接や質問紙へ記入などの協力依頼ももちろん可能ですが、それ以前のリサーチクエスチョン設定の段階でご相談いただくことで、成人・中高年当事者の現状・課題や、ピアサポートを含む支援の現状や、当事者が望むあり方への社会実装など、新領域開拓につながる発想のベースになりうる情報の提供が可能ではないかと考えております。
 是非とも仮説段階や、クエスチョニングのリサーチの段階からのご連絡・ご相談をご検討ください。(もちろん、研究上の秘密は厳守致します)

みどる会場でのご協力

 「みどる」会場で、協力者の募集を希望される場合、まずは「お問い合わせ」から、簡略に「お名前・所属・連絡先(学生の方は指導教官のお名前と所属)」「研究目的」「依頼内容」をお知らせください。
 質問や別のご要望などありましたら、同じくお問い合わせから遠慮なくお知らせください。

  1. 「研究協力者募集のパンフレット」の配布
  2. 上記1を元にした、プレゼンテーション(5分程度)
  3. その他、個別の情報提供

お願い

研究協力者募集に関するパンフレット

  • 会場配布用の「研究協力者募集に関するパンフレット」を下記「パンフレットの内容について」の項目を踏まえて作成をお願い致します。
    既存のものがあれば、そちらで差し支えありません。
  • まず、会場での協力者募集を希望される旨「お問い合わせ」からご連絡ください。
    その際に、「お名前・所属・連絡先(学生の方は指導教官のお名前と所属)」「研究目的」「(協力者への)依頼内容」を簡潔にお願い致します。
    お問い合わせ」からはファイル添付ができませんので、この時点ではパンフレット添付は不要です。
  • こちらから、ご来場いただける日と当日の打ち合わせ(会場でのパンフレット配布や募集のプレゼンなど)について、返信致しますので、そのメールアドレスに会場配布用の「研究協力者募集に関するパンフレット」および、下記の内容でパンフレットに不足ある場合、追記お願い致します。
  • 「研究協力者募集に関するパンフレット」には、下記「パンフレットの内容について」内容が含まれていることを前提とします。
  • 学生の方は上記「研究協力者募集に関するパンフレット」について、指導教官の承認を得ることを強く推奨します。
  • 研究者の方は、先行研究や研究概要、趣旨などを伺うことができれば、当該研究に限らず、研究の継続・発展に有益な情報を提供できる可能性もありますので、資料など差し支えない範囲でお送りください。
パンフレットの内容について

1.研究目的
1-1一般に説明が難しいものであれば、応用であっても成人発達障害者、あるいは社会にとってどんなメリットを生む可能性があるのかの簡単な説明。

2.依頼内容
2-2協力者に依頼すること(想像しやすい様に)
 ・「質問紙への回答(と質問紙の趣旨・テーマ)」
 ・「面接・インタビュー(とインタビューの趣旨・テーマ)」
 ・「何らかの作業を伴うもの(そうであれば作業の簡単な説明)」

3.拘束時間及び日時・場所
 協力者が赴く場所(オンラインであれば必要な環境も)と時間(と拘束時間)。

4.回数は1回なのか複数なのか。複数であればその回数も。

5.倫理規定について
5-1一般的な心理学・社会学・医療・福祉系での研究における倫理規定に関する表示。
5-2具体的には「いかなる形でも個人が特定されるような形での発表は行われないことや、いつでも協力を中断できることの明示」など。

6.謝礼・謝金
6-1交通費を含む謝礼・謝金の有無について。
6-2謝礼・謝金が発生する場合はその金額・内訳。

7.自身の所属・氏名・連絡先
7-1学生の方の場合は、ご自身の所属の学校・学部学科および、指導教官の所属・氏名・連絡先。

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